社長の横にアートディレクターを。
社長の横にアートディレクターを。たしか、数年前のADC年鑑のキャッチコピーだったかと思います。6〜7年前、電話帳のような分厚さはある「アスクル」の通販カタログをデザインしていました。POD(プリントオンデマンド)というカテゴリーで100ページほどです。まだネットよりもカタログがメインの売り場で、いい商品を、いかに安く、早く(明日クル)、わかりやすいサービスで提供するかが課題でした。
社長とアートディレクターが横並び。
プレゼンは、たいていの場合、担当者と打ち合わせして、それを上司か、社長に報告というのがパターンですよね。ところが、プレゼンの席に、アスクルの岩田社長とアートディレクターの岡本さんが横並びに座っているんです。社長とアートディレクターのツーショット。いままで見た事のない光景です。
おふたりに、デザインはもちろん、どういう戦略で、どんな商品を、どう効果的にお客様にアピールするかを説明します。すると、社長は、経営者としての目とお客様の目で、印象を話してくれます。岡本さんは、デザインとコミュニケーションのプロとしての目で、どうすべきか語ってくれます。
風通しのいい関係。
ふたりで、足りない部分を補完している感じ。時には、意見が合わず『それはどうだろう』と、もめることもありました(笑)緊張感がありつつ、遠慮しない自由なやりとりの中から、課題が浮かびあがってきます。その課題を、僕らが再提案することになります。大変ですが、納得の上のことなので嫌な気はしませんでした。異論があれば、その場で言えばいいんです。こういうシステム or 場の空気は新鮮でした。風通しがいい。もっと、経営トップやリーダーの方に拡がってほしい発想です。